「批評」という方法

対象を懐疑し、アンチテーゼを投げかけることで弁証法的に進歩してきた西洋哲学において「批評・批判」は重要な意味を持っています。

私たちは、ある対象を「自己同一化」することなく一旦突き放して疑い、外側に出て批評することで、さらなる進化を遂げていくことができます。

私自身は2009年にコーチングを学び始めて今年で10年。数百名のビジネスリーダーの皆様と1,500時間以上のコーチングセッションを重ねて参りました。

この度、自らの会社立ち上げと「メタアカデミズム」分野への支援を行う三思会への参画を契機といたしまして、これまでの活動を「批評」という形で一旦総括し、自らの活動についても「次の段階」に移行することといたします。

ご興味のある方はご覧下さいませ。

コーチングについて

コーチングについては、様々な定義がありますが、世界最大のコーチの非営利団体である国際コーチ連盟(ICF)日本支部のホームページを参照させていただきます。

コーチングとは、自己実現や問題解決、課題達成など、さまざまな課題をクリアにし、目的や目標を具体的な「形」にしていくための人材育成スキルです。

対話を重ね、クライアントに柔軟な思考と行動を促し、ゴールに向けて支援するコーチとクライアントとのパートナーシップを意味します。

国際コーチ連盟(ICF)日本支部 ホームページより

また、この実行を担保するためのプロのコーチの能力水準として同団体において「国際コーチ連盟が定める核となる能力水準(Core Compitency)」が定められています。

これらの文言は、コーチング創生期における各会派の継続的な議論により練り上げられたものですが、それ故に抽象度が高く、実行する上ではその程度や到達点においては標準化・数値化が困難であるため、各実践者において様々な誤解や曲解、独善的な使用が存在しているものと考えられます。

そして、これら業界団体の「外側」にある「コーチング」を名乗る団体や個人においてはさらに質のバラツキは大きく、誤解や曲解、独善的使用のリスクは高まるものと考えております。

以下、いくつかの観点から「クライアントの目標を形にする」という事を目的としたコーチングという手法に存在する構造的な課題点を明確にしてまいります。

これにより「コーチング」という手法の効用とその限界を明確にし、実践者における自己同一化しない適切な使用の確保と社会における位置づけの明確化、価値の向上に貢献できればと考えている次第です。

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